『舟を編む × 辞書出版社11社タイアップ』第八回「くもんの学習 小学国語辞典 」プレゼント企画に寄せ、くもん出版様より寄稿を頂きました
タイトル:くもんの学習小学国語辞典第四版
▼「自学自習」を大事にした辞書づくりをしています。
くもん出版は、子どもたちのための本や学習書、おもちゃをつくる出版社です。「公文式教室」で知られる
KUMONグループの一員でもあり、何より大切にしているのは「自ら学ぶ力」!
辞書も子どもたちが自学自習できる工夫をたくさんこらしています。
[工夫の例]
・ひらがなが読めたら引ける「総ふりがな付き」辞典
今では小学辞典で当たり前になった、総ふりがな。くもんの辞典が1988年初版から総ふりがなだったのは、子どもたちがなるべく早くから辞書を引けるように、という思いから。背景には、公文式教室の存在が。
公文式教室では、学年を越えてどんどん上の教材に進んでいくことができるので、就学前で漢字を習っていない幼児さんでも、自分の力で国語辞典を引く機会があったのです。
・たくさんの例文と、「意味」より「例文」を先にした掲載順のわけ
くもんの辞典は「例文」をとても大事にしています。たくさんの「例文」を通して、言葉がより身近になり、理解が深まるからです。
また、見出し語の「意味」より「例文」を先に掲載する方式を採用しています。
まだ持っている言葉の量が少ない子どもたちにとっては、「例文」で言葉の使い方をとらえてから「意味」で言葉の内容を正確に知る方が、より言葉に親しみながら理解を深めることができるという考えからです。
・見出し語にはチェックボックスがついている
見出し語には1つ1つチェックボックスがついています。これも、「自学自習」のため。
辞典はきれいに飾っておくのではなくて、書きこんでどんどん学習に使ってもらいたい、そんな思いから。
「言葉を引いたらチェック」「わからなかった言葉にチェック」など、いろいろな使い方ができるチェックボックス、ぜひ活用してみてください。
▼子どもたちに「聞く」辞書編集
第四版の編集にあたっては、子どもたちへのモニター、ヒアリングを行いました。
公文式教室に訪ねて行って、教室の小学生の子どもたちに辞書を目の前で引いてもらいました。
言葉を引くとき、引きづらそうにしている子がいたら、それはどうしてなのか、など話をしながらたくさんの意見や気づきをもらいました。
たとえば第四版から変えた「紙」、第三版ではクリーム色の用紙を採用していましたが、
小学生の子どもたちの「古本に見える。新しく使う辞書だから白い色がいい!」という声を受けて、白い紙を採用しました。大人の目には品がよくてやさしいクリーム色ですが、子どもたちの目にはそう見えていたのか!と担当者も驚くモニター結果でした。