第八話「編む」
13年の月日が流れ、新たな社員・岸辺がやってきた。
しかし、入社以来ファッション雑誌を作ってきた岸辺は、なぜ私が辞書を......という悶々とした思いを抱えていた。
そんななか岸辺の歓迎会をすることに。そこで馬締は、岸辺が「言葉を大事にする人」だと言う。
しかし理解できない岸辺は、自分に辞書作りは無理だと店を飛び出してしまった......。
そんな岸辺と遭遇した西岡は、ある質問をする。それはかつて、荒木が馬締のスカウトを決めた『言葉』に関する質問だった。岸辺の答えを聞いた西岡は、微笑みこう言った。「君、辞書向いてるよ」
翌日。辞書編集部には、率先して仕事をする岸辺の姿があった―――。